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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第五回・伍】スノー・スマイル

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緊那羅にさっきまで緊那羅の着ていた上着がかけられた
それを見て中島と坂田が後ずさる
「…また…増えた」
本間がボソッと言った
「けん…」
「けんちゃん!!」
乾闥婆が悠助に向けて微笑みを返した
「…あの…えっと…;」
気まずそうに緊那羅が何かを話そうとしている
「…その…;」
「緊那羅」
乾闥婆に名前を呼ばれて恐る恐る緊那羅が顔を上げた
名前を呼ばれたのは緊那羅なのに何故か坂田と中島が気を付けをする
「守られる方の気持ちも…考えて守るようにしてください」
手に持っていた緊那羅がしていたマフラーや手袋を手渡しながら乾闥婆が言った
「…けん…」
「先に戻ります」
呼び止めようとした緊那羅の言葉を最後まで聞かないで乾闥婆が消える
「…けんちゃん…何だか…泣きそうな顔してた」
悠助が俯いて呟いた
「守られる方の…気持ち…」
手渡されたマフラーを握りしめて緊那羅が呟く
「…話の展開についていけない…なんなわけ? どういうこと?何?」
阿部がいまだ気を付けをしている坂田と中島に聞いた
「あの子何? さっきの子は何でいきなりでっかくなったの? そして何で飛べるのよ? 一体なんで…もー!! わけわかんないッ!!」
坂田の胸倉を掴んで揺すりながら阿部が声を荒げて言う
「落ち着いて阿部;」
本間がそれを止めると阿部が本間に抱きついた
「…俺らもよくはわかんないんだけどさ…京助と悠はあいつ等にとって何だかスッゲェ大事な存在って言うか…いや…何なんだろう;」
説明しようとした中島が考え込む
「害はないと思う…たぶん」
それに坂田が付け足した
「たぶんって何よ!」
阿部が怒鳴った
「害あるなら京助はかかわらないだろ。アイツの性分からして」
坂田が言う
「…っもー…何なのさぁ…ッ」
混乱して泣きそうな阿部の頭を本間が撫でる