竹殺物語《タケトリモノガタリ》
用語紹介
月
本物の月の事。
昔、とある出来事により月の上部に風穴が開けられる。
月の一部は地球に降り注ぎ、また別の一部は地球の引力によって宇宙空間で地球の周りを一線状に周回し続けている。
イメージ的には、地球の周りに土星の輪の薄いバージョンがついているようなもの。
破壊された月は今も不安定な引力で、地球の周りを周回し続ける。
Moon《ムーン》
滅亡の危機に瀕した人類が、持てる全ての技術を結集して作り上げた、巨大疑似衛星。
当初の目的は破壊された月の代わりに、地球との引力の均衡を保つための役割を担うだけの物であったが、時と共に技術力が進み、今では移住する事さえ可能になった、人類の新天地である。
地上の技術のほとんどをMoonへ移動させたため、Moonに行かなければ最新技術の施しは受ける事が出来ない。
Gaia《ガイア》
月の破壊により、地球と月の間で働いていた引力の均衡が崩れたため、その後数百年の間、地球では天変地異が絶えなかった。
Gaiaはその天変地異の名残の一つである。
月崩壊後、それまで別々の方向へ動いていた大地が、突如一ヶ所に収束するような動きを取り始めた。
そしてMoon完成とほぼ同時期に全ての大陸は一つとなり、Gaiaへと姿を変える。
何故、このような現象が起こったのか解明は進んでいないが、ある学者によれば「月の引力の消失により崩れた均衡を保つため、地球が行使した最善策」説が有力である。
豪遊都市ジャルバ
Gaiaの極東に位置する昼と夜の顔を持つ都市。
大陸がGaiaへと移行する前の元々の場所は日本であり、街の雰囲気も日本独特の物を残しつつ近代化が進んでいる。
都市の中心部に近づくにつれ、密集するように高層ビルが立ち並んでいる。
世界中の娯楽施設が盛り込まれ、表向きは一大都市テーマパークのようだが、その裏には金と欲にまみれた成金や権力争いで血みどろの闘争が絶えないギャングなどが仕切る都市である。
月の石《ムーン・ストーン》
破壊された月から地上に降り注いだ鉱石。
月の石《ムーン・ストーン》には様々な力が備わっていた。
万病に効くと言われる薬の開発、体力を回復させる増強作用、様々な物を動かす為の動力源。使い方は多種多様に渡った。
その中でも、月の石《ムーン・ストーン》の放つエネルギーを浴びた人間は、特殊能力に目覚め月光《ルナ》と呼ばれる力を行使する事が出来るようになる。
月光《ルナ》の力
月の石《ムーン・ストーン》の持つエネルギーを人間が浴びる事によって目覚める特殊能力。
その能力を総称して、月光《ルナ》と呼ぶ。
この能力を持つ者は力の発動時のみ、右目が月光のように金色に輝くため、この名が付けられた。
基本的に、月光《ルナ》の力はその人間の素質が関係し、素質の無い者はたとえエネルギーを浴びたとしても能力が目覚める事はない。
能力は一人の人間に最低一つが限度である。
力は月(本物)が出ている時のみ発動する。月の残骸であっても空にあれば能力を発揮できるため、実質、月の本体が出ていない時でも能力を扱う事ができる。
作品名:竹殺物語《タケトリモノガタリ》 作家名:零時