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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第五回・四】履くモノ・履かれるモノ

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「…だ色はついてないんだね…」
制多迦が緊那羅の宝珠を見て言った
「あ…うんもらったばっかりなんだっちゃ」
緊那羅が自分の宝珠を見て言う
「…に色になるのか楽しみだね」
制多迦が緊那羅に笑いかけた
「あら? おかえりなさい…どうしたの?」
自宅から境内に向かう途中の母ハルミが鳥居の下の集団に声を掛けた
「はるみさ…っ!」
坂田がその声にいち早く反応する
「毎年恒例のストーブ変え!」
京助が叫んだ
「あらぁ! そうなのー? 御願いねー! 晩御飯食べていって頂戴ねー!!」
母ハルミはそう返すと境内の裏に歩いていった
「よっしゃー! 張り切っていきますかッ!!」
坂田が気合を入れた
「若、士気上昇」
雪がまたチラチラと降ってきた

「とりあえず物置から本体出してー…煙突替えて…」
京助がガタガタと物置の引き戸を開けながら言う
「アタシ等は?」
阿部が京助に聞いた
「あ~…悠と遊んでてくれ。ストーブ本体結構重いし…」
引き戸が開けられて少し埃っぽい匂いが物置の中からする
虫取りアミやら何やらすでに今年の役目を終えた季節を感じる物体があちこちに置いてある物置の一番奥に約半年の眠りについていたストーブがあった
「そういや今年は泳がなかったナァ」
南が吊り下げられていた浮き輪をポスポス叩きながらいった
「男ばかりの水泳大会って…嫌だナァ;」
中島がストーブの上に乗っていた箱を下におろした
「じゃぁ誘ってよねぇ香奈?」
阿部が戸口からそう言った
「阿部ちゃんビキニ一丁で御願いします」
南が手を上げて言う
「馬鹿いってねぇでそっち持て;」
京助と坂田が向き合ってストーブを持ち上げようと手を掛けている
「ヘイヘイホー」
軽く返事をして南と中島も空いていた二辺に立ち手を掛ける
「…何してんの?」
戸口に手を掛け腰に手を当てて矜羯羅が物置の中に声を掛けた
「見りゃわかるだろ; コイツを…」
「…こべばいいの?」
「の---------ッ!!?;」
坂田の言葉の途中に言葉を掛けてきた制多迦に4馬鹿が驚いて飛びのいた
「いきなり現れんな阿呆ッ!!;」
中島が叫ぶ
「…こに運ぶの?」
制多迦がストーブに手をついて聞く
「…まずは庭の…ってオイオイオイオイ;」
京助の言葉を最後まで聞かないうちに制多迦がヒョイと片手でストーブを持ち上げた
「…やっぱ雑技団なんじゃ…」
南がボソッと言った
「…アイツらはもう人の域越えております」
坂田も言う