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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第五回・参】ヘリカメ様

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少し遅れて京助が茶の間に入ると戸口に緊那羅が立っていた
「あ…京助…」
そして茶の間の照明灯の下で照明灯を見上げる乾闥婆
「あの中にいるんだっちゃ…ヘリカメ」
緊那羅が乾闥婆の見上げている照明灯を指差した
「京助」
乾闥婆がいきなり振り向いて京助を呼んだ
「な…んだよ;」
少しビビリながら京助が返事をする
「貴方に教えられるって言うのは不本意なのですがこの際です」
「はぁ…;」
乾闥婆の言葉に京助が気の抜けた返事をする
「…ってかお前今何だか俺をけなしたこと言わなかったか?;」
しばらくして京助が反論した
「本当のことを言ったまでです」
それに対してさらっと乾闥婆が返す
「…相変わらずだなお前;」
京助が口の端を片方あげて言った
「それはどうも」
乾闥婆がにっこり微笑んだ
「本題いいでしょうか?」
その笑顔のまま乾闥婆が京助に言う
「あ? あぁ」
京助が頷くと乾闥婆が棚の上に置いてあったガムテープを手に取った
「…けんちゃん?」
悠助が乾闥婆を見上げる
「乾闥婆…まさか…ヘリカメ…?;」
ガムテープと乾闥婆を交互に見てそう言った緊那羅に乾闥婆は (最凶の)微笑を向けて頷いた
「先程コレを使ってヘリカメとかいう虫を捕まえていましたよね?京助」
乾闥婆がガムテープを指差して言う
「ということはコレは対あの虫用の武器なんですよね?」
「…武器っていうか…いや…まぁ…;」
真剣に言ってくる乾闥婆に京助が曖昧な返事をする
「ガムテープはくっつける道具なんだよ」
悠助が京助の後ろから顔を出した
「くっつける?」
乾闥婆が首をかしげた
「こうやって…伸ばして…触ってみ?」
京助がガムテープを伸ばして乾闥婆の前に出す
「…ベタベタしますね…トリモチみたいな感じで」
指で突付きながら乾闥婆が言った
「このベタベタで捕獲するのですね?」
にっこりと (悪魔の)微笑で乾闥婆が京助を見上げた