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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第五回・参】ヘリカメ様

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スコ-ン
戸が開いて丁寧な口調の言葉が途中で止まった
「…けん…ちゃん?」
悠助が乾闥婆に駆け寄った
「な…んですか今の…額に何か…;」
乾闥婆が自分の額を押させて部屋に入ってきた
「ヘリカメタックルだな…たぶん」
京助が言うと悠助が後ずさって乾闥婆から離れる
「ヘリカメ…?」
乾闥婆が額から手を離し首をかしげた
「臭くて嫌なんだって悠助が言ってるっちゃ」
緊那羅が言うと悠助が何度も頷いた
「…何なんですそれは…生き物なんですか?」
乾闥婆が京助に聞く
「虫」
京助が一言で答える
「虫…って言いますが特徴とか…こう他に何かないのですか?」
乾闥婆が更に聞き返す
「そうだなぁ…ってか今お前のそのピョン毛の先っちょにぶら下がってるのがヘリカメ様であらせられます」
悠助が京助の後ろに完全に隠れた
「え?」
乾闥婆が目を上に向けるとピョン毛の先に蠢く何か
「コレが…? こんなのが怖いのですか? 悠助」
乾闥婆が手を伸ばしてピョン毛にぶら下がっているヘリカメに触った
「あ!;」
悠助が声を上げる
「…あ~ぁ…;」
京助も【やっちゃった】という言葉が後につきそうな声を出した
「…何ですか;」
兄弟二人のそれぞれの反応に乾闥婆が怪訝そうな顔をした
「…虫だっちゃね」
緊那羅が乾闥婆の手の中のヘリカメを見て呟いた
「触るなよ緊那羅」
京助が緊那羅に言う
「…僕は触ってるのですが…何かあるのですか?
乾闥婆が京助に近づくと
「いや-----!!;」
と言って悠助が緊那羅のほうに逃げた
「…手、匂い嗅いでみろ」
京助がヘリカメをガムテープにくっつけながら乾闥婆に言う
「手…?」
京助がヘリカメの封じられたガムテープを薪ストーブにくべた