小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【第五回】 垂れ流しからの恩恵

INDEX|3ページ/18ページ|

次のページ前のページ
 

「迦楼羅が駄々をこねるものですから」
と言った
古典的表現をすると今まさに阿呆面をした黒いカラスが『あほーあほー』鳴きながら【…】を引き連れて和室を横断したであろうそんな変な空気が流れた
「…遊びにきたんじゃないっちゃか…;」
緊那羅が呆れ顔で溜息混じりに言った
「ち…違うといっているだろうが!! たわけッ!!;」
その言葉に迦楼羅が反論する
「まったく…最近わがままがすぎますよ迦楼羅」
乾闥婆(けんだっぱ)がピシャリというと迦楼羅が図星だったのか黙ってむくれた

「…ここはいつから託児所になったんだ?;」
「京助」
緊那羅の後ろから帰宅した京助が和室の中を見て言った
「おっかえりー京助ー!」
悠助が手を振るとコマとイヌが京助の元に走っていく
「おかえりなさい京助」
乾闥婆が笑顔で言った
「ウィッス…で今日は何の用で来たんだ? また竜田揚げか?」
京助が足元で尻尾を振っている二匹を抱き上げて和室に入る
「遊びに来たの!! ね~? かるらん?」
「はぁ?;」
悠助の言葉に京助が素っ頓狂な声を上げて緊那羅と乾闥婆を見ると二人がそろって頷いた
「…い…いいではないかッ!! 別に用が無くともッ!!;」
迦楼羅が声を上げる
「…開き直ったっちゃ…」
緊那羅が呟いた
「…ごくろうさん」
京助が乾闥婆の肩を叩いて言った
「…ありがとうございます…でもまぁ…いつものことですから」
乾闥婆がにっこりと笑って言うと迦楼羅を見る
「迦楼羅に…置いていかれるよりはマシです」
一瞬乾闥婆の表情が曇った様な気がした