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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第五回】 垂れ流しからの恩恵

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しかし時すでに遅し
乾闥婆が両方の布を解くとその布が乾闥婆の体の周りをまるで生きているように飛び出した
「…なんだ?;」
京助がソレを見て呟いた
「悠助!! 京助!! 離れるっちゃ!!; 迦楼羅! 悠助をッ!!」
緊那羅が京助の手を引っ張って縁側の戸を開け外に走る
「栄野弟!」
緊那羅に続き迦楼羅も悠助を引っ張って外に出る
「な…何なんだよっ!;」
境内の前あたりまで来たところで緊那羅の手を振り解き京助が言うと同時に家の中から
何かが壊れる…というか壊されているというような音が聞こえ始めた

「…乾闥婆がキレたっちゃ…;」
緊那羅が言った
「そんなもん空気でわかるけど……上着着る時間くらいよこせ;」
上半身スッポンのまま連れ出された京助が鼻水を啜りながら言う
「たわけ!; 死ぬよりは風邪を引いたほうがマシだろう!! …コレでも羽織っていろ!!」
迦楼羅が自分の上着(?)を京助に放り投げた
「…サンキュ」
京助が迦楼羅の上着を羽織る
「かるらん大丈夫? 寒くない?」
悠助が迦楼羅に聞く
「…ワシより自分の心配をしろ栄野弟。…鼻水を拭け;」
タリ… と垂れてきた悠助の鼻水を迦楼羅が自分の服で拭った

ドガシャ-------!!!

今までに無い大きな音がして一同家に目を向けると庭からは巨大な水柱が立ち上っていた
「な…ッ!?;」
京助が口を金魚のようにパクパクさせた
「…すっごぉい…」
悠助が目をキラキラさせる
「…本気で怒らせたみたいだっちゃねあのふ…二匹?;」
緊那羅が悠助と京助を後ろに庇いながら立ち上る水柱を見上げた