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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第四回・参】恋のタコヤキ合戦

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「京助ー!!たっだいまー!!」
トフっと京助の腰に悠助が抱きついた
「お客さんいないねー?」
教室内を見渡して悠助が言った
「いないだろ~? それはな~京助のせいなんだぞ~」
浜本が悠助に言った
「お前な…;」
京助がジトッとした目で浜本を見る
「そうそう。京助が悪いんだよ悠」
阿部が頷くとミヨコも本間も頷いた
「何やらかしたの京助」
母ハルミと制多迦、緊那羅が少し遅れて入ってくると坂田が目を大きくした
「ハっ…ハルミさんっ」
「あら坂田君。京助が何かやらかしたの?」
母ハルミがにっこり笑って坂田に話しかけると坂田の顔が緩む
「え~…いや…その~…」
頭をかきながら照れて俯く坂田を見て京助が
「坂田の彼女が見たいって言った坂田の母さんに坂田の彼女は隣にいますよ~って親切に教えただけだ」
と母ハルミに言った
「なっ!?; 京助ッ!! お前ハルミさんにまでっ!!;」
坂田が京助の肩を掴んでガクガク揺すった
「…うすけ」
ガクガク揺すられている京助の腰にくっついている悠助に制多迦が声をかけた
「…たいて…」
どうやら眠気がきたらしく自分を指差して悠助に言った
「え? あ…うんわかった」
悠助が京助の腰から離れて手を振り上げた
「悠ちゃん!!」
母ハルミが声を上げた
「駄目でしょ!! 人を叩いちゃいけませんっ!! 京助も止めなさいッ!! まったく…」
母ハルミが悠助に近づいて京助を小突いた
「何で俺が怒られるよ;」
「ごめんなさいねタカちゃん」
悠助の手を取って母ハルミが制多迦に謝る
「…や…あの…叩いて欲しいんだけど;」
制多迦が眠そうにそして困ったように母ハルミを見る
「…お前マゾか?」
坂田が京助の肩に両手を置いたまま制多迦に言った
「制多迦は寝ちゃ駄目なんだっちゃ; だから寝せないようにこうやって…」
緊那羅が近づいてきて悠助の代わりに制多迦を叩こうと手を上げると

「緊ちゃんまで!! 何してるのッ!! やめなさいッ!!」
母ハルミに怒鳴られて手を引っ込めた
「むやみに人に手を上げるもんじゃありませんッ!!」
ペシっと緊那羅の手を叩いて母ハルミが怒る
「ご…ごめんなさい;」
緊那羅が謝った
「京助のお母さん怒ると怖いね…」
阿部が京助に言った
「…あぁ;」
京助が説教食らっている悠助と緊那羅を見ながら言うと坂田が京助の肩を叩いた
「なぁ…お前の従兄弟(仮)頭ふらついてるぞ」
そういわれて制多迦に目をやるともはや限界らしく頭が一定のリズムで動いている
まるで制多迦の周りだけブラームスの子守唄が流れているかのようだった
「…寝かせちゃ駄目なんじゃなかったか? お前の従兄弟(仮)」
「…たぶん;」
坂田が言うと京助が頷いた
「…起さなくていいの?」
阿部が言った
「お前はあそこに俺を送り込みたいのか;」
京助が親指で【あそこ】と指した場所ではまだ母ハルミに説教を食らっている緊那羅と悠助がいた
「俺なら喜んでいくね」
坂田が言った
「じゃぁお前いけよ; バシッと思いっきり。何ならハリセン作って」
京助が言うと坂田がチッチッと指を立てて
「行ってもいいが行ったらハルミさんの俺に対する好感度下がっちゃいますから。残・念」
と言った
「あ!!」
ミヨコが声を上げた
「…たい;」
制多迦が頭をさすっている
「…出やがった…;」
京助が目を背けながら呟いた
「ハル! あの人だよ!!ミヨを庇ったの!!」
本間がハルに言った
「え…?」
本間の言葉にハルが顔を上げた