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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第四回・弐】召しませ玉子酒

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「い・やだっちゃっ」
「ぐはっ;」
「ぎょえぇえええええええええ---------ッ!!;」
ヒマ子に見せ付けるかのように(見せ付けたんだろうが)緊那羅が京助に勢いよく抱きついた
途端に響き渡るヒマ子の悲鳴はまるでラスボスに捨て駒として使われて挙句役立たずといわれて消された部下の断末魔のようだった

…ゴトリ

ヒマ子が窓から消えた…というか気を失って窓枠から落ちた
「…お前酒癖トコトン悪ぃのな;」
ヒマ子の消えた窓を見ながら満足そうに笑みを浮かべる緊那羅を見て京助が呟く
「ひ…へぇくしょッ!!;」
窓から流れ込んできた秋の涼しい風にせっかく玉子酒であったまった体が冷えたらしく京助がくしゃみを連発した
「あ~…とに…; …いい加減離れろ;風邪うつるぞ」
緊那羅を引き離そうと緊那羅の肩に手をかけようとした京助の手を振り払い緊那羅が立ち上がる
「…許しませんわ…」
窓の外から聞こえた震えるヒマ子の声
窓枠に葉がかかりヒマ子がゆっくりと姿を現した
その様はまるで井戸から這い上がってきた某ロン毛の女ばりの怖さだ
「緊那羅様!! お覚悟!!」
カッ! と目を見開いたヒマ子が自分の種を勢いよく緊那羅に向かってマシンガンの様に飛ばしてきた
「甘いっちゃ!!!」
緊那羅がそういいながら ダン!! と畳を強く足で踏むと畳が立ち上がった

ズガガガガガガ!!! 

という音と共に畳に種が突き刺さる
「…やりますわね…」
ヒマ子の右目がキラーンと光った
「…お前らなぁ;」
京助が咳とくしゃみをしながらいい加減にしてくれと肩を落とした
「今度はこっちからいくっちゃ…」
フラフラしながら緊那羅が足を一歩踏み出した