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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第四回・弐】召しませ玉子酒

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「あ~;あっつぅ~;」
アルコールと玉子酒の温かさで体温が上がった京助がシャツの襟元を引っ張って手で仰ぎ始める
「…けふっ」
玉子酒を一気した緊那羅が小さくゲップをした
その音を聞いて京助が緊那羅のほうに目を向けると緊那羅がカップを持ったままポーっとしている
「…緊那羅?」
緊那羅に声をかけるとゆっくり瞬きをした後いきなり涙を流した
「な…?!;」
「ぅ…えぇえええ」
緊那羅が滝の様に涙を流して泣き出した
「ごめんだっちゃー」
耳まで赤くして謝りながら泣き始めた緊那羅に京助はどうしていいかわからずただうろたえる
「お…おーい; 緊那羅ー;」
京助が声をかけると一瞬泣き止んだが再び泣き出す
「私はまた守れなかったんだっちゃー…うぇええ」
涙を拭おうともせずただ声を上げて涙を流す様はまるで幼稚園児だった
「守れなかった…って…何が?; 何からよ;」
京助が再び声をかけるとまた一瞬泣き止んで京助を見て

「風邪」
「は?;」
きっぱりと『風邪』と言った緊那羅に京助が口をあけたまま止まった
「…風邪…から守れなかったのか?;」
「そうだ…っ…ふぇええええ」
「いや…ソレ…何だか…;」
【風邪】から京助を守れなくて悔しいらしくそれで泣き喚く緊那羅に京助が顔を引きつらせる
「ごめんだっちゃー…」
「てか…風邪からどうやって守る気だったんだよ;」
京助が聞くと緊那羅はまた一瞬泣き止んで
「…さぁ?」
と首をかしげた
「…さぁって…なぁ;」
はあぁと溜息をついて京助が俯いて肩を落とす
「…怒ってるっちゃ?」
いきなりどアップで顔を覗き込まれた京助が固まる
「ねぇ京助。怒ってるっちゃ? 怒ってるちゃ?」
「ちょ…; な…緊那羅!;」
ずずいと迫ってくる緊那羅に京助が後ずさる
「怒ってる…?」
とうとう壁に背中がついた京助に緊那羅が迫る
「…お前酔ってるだろ;」
「酔ってないっちゃっ!」
酔っているといわれた緊那羅が京助に頭突きを食らわせた
「いっ~…;お前なぁっ!;」
しかし自分も痛かったらしく緊那羅が頭を押さえて小さく震えている
「…大丈夫か?;」
自分の頭をさすりつつ京助が緊那羅の頭に手を置いた

ガラッ!!

窓の開いた音がした