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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第三回・参】無視から始まるサバイバル

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スパパパパパ------ン!!
坂田が襖を開けると同時に鳴り響いた沢山のクラッカーの音に四人の目が点になった
舞い落ちるクラッカーの中身の向こうに柴田と坂田父、そして京助の姿があった
「おめでとうございやす! 若!」
気づけばさっき緊那羅に伸された組員が手にクラッカーや鳴り物を持って騒ぎながら坂田に群がってきた
「…何事…;」
南が呟いた
「京助!」
緊那羅が京助に駆け寄った
組員に群がられている坂田を残して南と中島も京助の元に向かった
「生きてたか」
「一応な」
南が笑いながら緊那羅にロープを解いてもらっている京助を見下ろした
「…一体何がどうなっておめでたいんだ?」
中島が今だ組員に群れられている坂田を見ながら京助に聞いた
「今日は若の誕生日なんだ」
柴田がポケットに片手を入れ近づいてきた
「だからってどうして京助を攫ったっちゃ」
緊那羅が柴田を睨んだ
「金髪の…あぁ君か。ウチの組員を一人で伸したっていうからどんな奴かと思ったら…強いんだな。もう少し大きくなったらウチの組に入らないかい?」
クックッと笑って緊那羅を見た柴田を更に緊那羅が睨んだ
「大丈夫か京助」
やっと組員から開放されたらしい坂田が京助の所にやってきた
「お前んとこの奴等って愉快なんだか何考えてんだかわかんねぇ…;」
坂田を見るとドッと疲れが出たのか京助が溜息をついて坂田を見上げる
「どうしてたかが息子にプレゼント渡すってだけで俺を攫うかね…」
京助が物陰に隠れてコッソリと見ている坂田父を見るとその他一同もそろって坂田父を見る
「あぁ!! ほらお前等!! 見るなって!!」
柴田が慌てて組員に注意する
「…プレゼントって…京助と何か関係あったのか?」
どうして坂田父が物陰に隠れているのか、どうして京助を攫ったのか等モロモロがさっぱりわからない南と中島が坂田の肩を叩いて聞いた
「…クソ親父…」
そんな中島と南には目を向けず坂田は物陰から黙ってみている坂田父を睨んだ
坂田に睨まれた坂田父はサッと顔を隠した
「今の若は若いときの姐さんそっくりですから」
柴田が半分呆れ顔で坂田父が隠れた方向を見た
「だからって普通友達ダシにするか?」
京助が立ち上がり縛られていた手をさする
「そうでもしないと若が組長と話してくれないですから」
『ね?』と柴田が笑う
「…どういうことだちゃ?」
緊那羅が京助に聞いてきた
「あ~…っと話してもいいっスか?」
京助が柴田に聞くと一同も柴田を見た
「まぁ仕方ないか…」
柴田が頭を掻いて承諾した
坂田はまだ坂田父を睨んでいる
それを見た柴田が苦笑いで坂田の肩を叩いた