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剣道部と風に揺れる相思花

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倉庫の外、ホワイトボードの前に移動してゆく三つの足音。

「ったく。あんまキレんなよ,ロブスター。」

「ロブスターじゃない!!」

「あんまり騒ぐなよ…山神も本物に失礼だろ」

「あーそっか」

「だからロブスターじゃないってば!」

そしてついに西篠先輩、山神先輩、絵美先輩がホワイトボード前に着く。暗い収納の中で私達は息を呑んだ。

「「「・・・・・・。」」」

数秒の三人の沈黙。そして

「おっしゃぁぁぁぁぁああああ」
山神先輩の歓声、

「あ!メニュー消えてる!!!」
喜びを湛えた古知屋先輩の声、そして

「誰だっ!消したのっ!!」
怒りに震える西篠先輩の声。

「くすっ」
「ぷっ」
「いヒヒ」
一年七人の明らかに怪しい忍び笑いが密かに、収納の中に響いていた、

そのとき

「ねぇー瑠里。一年生どこ?」
明らかに一年にとってはKYな古知屋先輩の発言。

収納の中の笑いが消え、緊張が走る。
「ばれんじゃね。隠れてること。」
悠斗の声は小さかったが、収納の中ではかなりよく響いた。

「うるさいから黙れ」

「悠斗黙れ」

「うるせーんだよ黙れ」

私、笠間、迅の声が重なる。だがその声は三人とも抑えられたものだったのでかろうじて一年の七人に聞こえる大きさだった。