エベレストは昔海だった(コラボ作品)
ここへ来てからおよそ10年が過ぎた。
吉田と大橋はまるで競い合うかのように、それぞれ6人の子持ちだ。三上には3人の子がいる。15人中女の子は9人。鬼子たちの喜びようといったらない。
頭の突起は11人には見当たらないので、本来はないはずのものだったのだろう。しかし光信号が出せなくて、ここでうまく生きていけるだろうか。
そんなある日、海竜の死体が海を漂ってきた。
クジラほどの大きさがあり、首は長い。図鑑がないので分からないが恐竜時代に栄えていた種類だと思う。
鬼子はこれの骨で住まいを作っていたらしい。十数年ごとに見つかるそうだ。
「これはいい。これで船が造れますよ」
三上はガッツポーズをとった。
作品名:エベレストは昔海だった(コラボ作品) 作家名:健忘真実