小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【第三回・弐】玉。

INDEX|6ページ/18ページ|

次のページ前のページ
 

キィキィと音を立てて揺れている室内灯
ハァハァと息を切らせている京助の片手には何かの雑誌が丸められて握られている
どうやらソレで迦楼羅をぶっ叩いたらしい
「何をする! 痛いではないか! このたわけッ!」
「そりゃぁこっちのセリフじゃ! この鳥類ッ!; チビ! ジャリッコ!!!」
迦楼羅が怒鳴ると京助も怒鳴る
「あ~…ビックリした…」
机の下にすばやく非難していた南が這い出してきた
「もしかして緊那羅の言ってた【天から来る誰か】ってコレか?」
座布団をかぶって防御していた坂田が迦楼羅を『コレ』と指差し緊那羅に聞いた
「坂田…お前なんだか終戦記念日」
悠助に編まれたおさげと防空頭巾の様に被っていた座布団…坂田の姿はパッと見戦時中の女学生だった
京助が坂田のその格好に突っ込むと坂田は
「蛍…何ですぐ死んでしまうん?」
と言い小首をかしげた
「節子----!」
中島が両手を広げる
「にぃちゃん!」
坂田がそれにしっかと抱きつく
どうやらアニメのワンシーンを演じているらしい
「えぇ話や…」
南と京助が涙を拭う演技をした

「…コイツらはいつもこうなのか?」
迦楼羅が片眉をヒクヒクさせながら緊那羅に聞いた
「まぁ…そうだっちゃ;」
再び悠助に三つ編みをされながら緊那羅が呆れ笑いで答えた
「で!」
いきなり坂田が振り向いて緊那羅を指差した
緊那羅がビクッと目を丸くすると中島と抱き合ったまま迦楼羅に近づき迦楼羅の頭をポフポフと叩いた
「コレは?」
ポフポフと叩きながら緊那羅に聞く
迦楼羅の怒りゲージが溜まっていくのが何となく見えるような気がする
「え~…と…迦楼羅はその…ただ玉を探しにきただけだっちゃ;」
怒りゲージを溜めていく迦楼羅を気にしながら緊那羅が答えた
「つかさぁ…その玉見つけて俺等に何か利益あるわけ?」
南が立ち上がり京助に寄りかかりながら迦楼羅を見下ろす
「…上から見下ろすなッ! このたわけども!」
小さく炎が出た
「見下ろすなといわれましてもな」
中島が坂田を見る
「だってちっこいから」
坂田が隣の京助を見る
「それに鳥類だし」
京助が更に隣の南を見る
「ちっこいし」
「うん、ちっこいし」
「そうとも、ちっこいし」
「何はなくともちっこいしな」
「鳥類鳥科だし」
「テンちゃんだし」
「シャホゥだし」
「いや、ソレ関係ねぇし」
3馬鹿と京助は『ちっこい』を連呼し迦楼羅を見下ろす (一部関係の無い語句有)
「やかましいわ! たわけ------!!!!!!!!」
迦楼羅が怒鳴ると紅蓮の炎が吐き出された
「うおおお! 火炎放射!!;」
3馬鹿と京助がしゃがんでソレをかわした
「…馬鹿だっちゃ…;」
悠助に三つ編まれながら緊那羅が呟いた
「でーきたっ!」
悠助が嬉しそうに声を上げて緊那羅の前に回ると満足そうに満面の笑みを浮かべた
作品名:【第三回・弐】玉。 作家名:島原あゆむ