【第三回・弐】玉。
「で…何の用で?」
迦楼羅を引っ張りあげて部屋に入れると京助は何をしていたのか聞いた
「玉を探しているのだ」
椅子に座り腕を組んだまま迦楼羅が言った
「…玉…」
その迦楼羅の言葉を聞くと3馬鹿と京助は各々の股間に目をやった
「その玉ではない! たわけがッ!!!; 誰がそんな汚いもの探すかッ!」
3馬鹿と京助が何を想像しているのかわかったらしい迦楼羅が怒鳴る
「汚いですって」
「失礼しちゃうわ~ちゃんと毎日洗っているのに」
それを聞いた坂田と中島が女言葉でブーイングした
「やかましぃッ!!!」
迦楼羅の口から再び紅蓮の炎が坂田、中島めがけて出た
「のわぁぁあッ;!」
二人が避けるとふすまに炎がついた
「うおぁ! 水! 水!;」
京助が座布団で鎮火を試みている横で南がズボンのファスナーを降ろそうとしていた
「何してんじゃおのれはッ!;」
「いや…水をばと」
「なるほどお小水だな」
どうやら小便で鎮火を試みていたらしい南に坂田と中島も参戦しようとしている
「やめんかッ!;」
座布団で必死にバフバフやりながら京助が怒鳴った
「何の騒ぎだ…火ーーー!!?;」
騒ぎを聞いて見に来た緊那羅が火をみて叫んだ
「緊那羅! 水! 水!;」
京助が緊那羅に向かって叫ぶと緊那羅は慌てて水を取りにいた
「水ならここに…」
「もうそれはえーっちゅーんじゃーッ!!!;」
尚もまだお小水鎮火をやりたがっている3馬鹿に京助がキレる
「さわがしいな」
迦楼羅が椅子に座ったままでしれっと言った
「誰のせいやねんッ!;」
京助はさっきから怒鳴りっぱなしだ
「もーえろよもえろーよー」
3馬鹿が手を繋いで輪になり歌いだす
「火の士気上昇させるな--ッ!;」
緊那羅が持ってきたバケツの水で火が消えるまで京助の怒鳴り声は止まらなかった