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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第三回・弐】玉。

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「僕がなんです?」
迦楼羅と緊那羅、そして京助が固まった
屋根の上からした聞き覚えのある最強 (凶)人物の声
「…乾闥婆…いつからそこに…」
「たった今来たばかりですが…何か僕のこと話していたみたいですね」
ストンと屋根から地面に着地すると3馬鹿から拍手が巻き起こった
「なんだ。とにかく最強とかいうからすげぇゴッツイ奴想像してたのに普通の奴じゃん」
坂田が乾闥婆を見ていった
「…最強なのは中身だっちゃー…;」
京助が遠い目をしながら緊那羅の口真似をした
「迦楼羅」
乾闥婆に名前を呼ばれると気まずそうに迦楼羅が顔をそらした
乾闥婆はにっこりと笑うと迦楼羅の前髪を引っ張った
「何してるんですか? こんな所で。僕がどれだけ探したと思っているんですか…ッ」
「いだだだだだだだだだッ! 痛いわ! たわけっ!!!;」
「たわけは貴方でしょう。まったく…っ」
乾闥婆が最凶オーラを出しつつ迦楼羅の両方の前髪を思いっきり引っ張る
「痛いといってるだろうがッ!;」
迦楼羅が怒鳴ろうが乾闥婆は動じず尚もどこか怖い笑顔で前髪を引っ張り続ける

「…つえぇ…;」
「…な?」
3馬鹿が乾闥婆の最凶っぷりに思わず拍手をした
「で…宝珠は見つかったんですか?」
全員がドキーンとし固まった
「な…何故それを知っている…?」
迦楼羅がたずねると
「…有るべきものが無かったら誰だって気づくと思いますけど」
乾闥婆が呆れたようにいった
「いや…まぁ…その…;」
乾闥婆から視線を逸らし手の中にある【悠助の宝物の玉】を握った
「かるらん…」
悠助が心配そうに迦楼羅を見つめる
「…貴方は…栄野悠助くんですね? はじめまして僕は乾闥婆と申します」
乾闥婆は悠助に自己紹介をすると再び笑顔だけどどこか禍々しい目を迦楼羅に向けた
迦楼羅は乾闥婆と目を合わせないようにしながら手の中で玉を転がす
「けん…け…」
「いいずらいのならば省略して呼んでくれていいですよ」
乾闥婆の名前を言えずにいた悠助に乾闥婆が微笑みながら言った
「けんちゃん…あのね…かるらんは…」

カツーン…コロコロ…

作品名:【第三回・弐】玉。 作家名:島原あゆむ