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ミムロ コトナリ
ミムロ コトナリ
novelistID. 12426
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ゴールドとカッパーの心理合戦(ココロしあい)

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「やっぱりそうだよね。私も小さい時はこの容姿のせいで…ね。あ、ごめん。こういう暗いのやだよね?」
「いやぁ、そんなことないって。んー…つまり、そんな君を気遣って、ご両親は故郷のフランスに君を連れて帰国したってこと?」
「まぁ近いかな。正確には、フランスにいる祖父母の所でお世話になっていたの。両親は今も昔も揃って日本に住んでるわ。私が帰ってきたのは、そうね。高校生になればそう言う迫害も減ると思ってね、両親の薦めで」
「そっか。確かに、それだけキレイなら、誰も表だって文句はつけないだろうなぁ」
 俺としては他意もなく、さらっと口に出しただけの何気ない一言だった…のだが。
「え…。や…やだなぁ、そんな。キ…キレイ…なんて…。あはは…は」
 にへらーと、顔を真っ赤にして、もじもじする幸菜川さん。動揺を隠しきれず、フォークでパスタを巻き巻きしている。
 初々しい反応をする子だなぁ。実は、異性にこういう事言われるの慣れてないのか?
 いや、しかし。か…可愛いじゃねぇか…。
「もしかしたら私達。似たもの同士なのかもね?」
 口元に人差し指を当て、キュートなはにかみ笑いを浮かべる幸菜川さん。
「ははは。…かもなぁ」
 それに対し、あくまでクールに切り返す俺だった。(内心、ドキドキだったけどな!)
「所でさぁ、こんな事知ってるかな?」
「え、なぁに?」
 ――それから幸菜川さんと色々話をして、楽しい昼食の一時を満喫したのであった。

 …所でなにか、大事なことを忘れている気がするような…。
 んー…。まぁいっかぁーー♪あははははは♪



「って、よくねぇーーーーッ!!」
 学園寮の自室で、俺は大声で叫び、布団をひっくり返して飛び起きた。
 カーテンから日の光が差し込んでいる。いつの間に寝ていたのか、朝になっていた。
(あ…あれは夢だったのか。いや、違う。現実だった。俺は幸菜川美和子とランチを共にしてイイ感じに盛り上がって。…で、どうした?…食事をして別れた。あれ?どういうことだ!?)
 落ち着け。落ち着け俺。
 取りあえず腹式呼吸だ。ヒッヒッフー。
(そうだ…!俺はあの子が”黒”であるかどうか見極めようとしたんだ。それとも、ただの善意のお人好しであるかどうか。で、会話に興じた。食事の誘いに乗ったのもその為だ)

 でも、何故だ?何故――?

(俺は、その目的を何故。…忘(`)れ(`)て(`)し(`)ま(`)っ(`)た(`)ん(`)だ(`)!?な(`)ん(`)の(`)疑(`)問(`)も(`)抱(`)か(`)ず(` )…!!)

5.