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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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科学少女プリティミュー

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 残されたミューはハンマーを大きく振り上げて、床に倒れるカメ・レオンに問答無用の一撃!
「マジカルハンマー・フィギュアチェンジ!」
 フィギュア化されたカメ・レオン。これで一件落着だ。
 と、ミューが思ったのも束の間。
 生徒たちが壇上に押し寄せてきた。
「やっぱりミユがプリティミューだったんだ!」
「一緒に写メ撮ろうぜ」
「ねぇサインちょうだい!」
「今日の下着は何色、ゲヘゲヘ」
 なんか変態が混ざってる!?
 ミューは生徒たちに取り囲まれもみくちゃにされた。
「きゃっ、今あたしのお尻さわったの誰ぇ〜ッ!」
 こうして事件は一件落着した。

 ――秘密結社ジョーカー帝都支部。
「おぇぇぇぇ〜っ」
 ゲロ大佐……じゃなくってゲル大佐は死にそうだった。
 なんだかバケツにリターンしてしまった食物に赤いモノが混ざりはじめている。
 ゲッソリやつれたその顔は、以前の面影ゼロ。干からびたゾンビみたいな顔になってしまっている。
 点滴のパックも大きくなり、ベッドを囲う医師団は増量、24時間態勢で監視だ。
 医療機器に表示された心拍数が……消えそうだ。
 最初は心労だった。
 それのせいで風邪を悪化させ、さらに肺炎になり、さらに心神耗弱。
 吐き気、頭痛、腹痛、全身の怠さ。
 さらに今度は――。
「嗚呼、時が見える」
 幻覚まで見えはじめた。
 ベッドの脇に置かれた小型通信機に映し出されるシルエット。
《だ、大丈夫かゲル大佐?》
 声はいつもの低音ボイスの首領エックスだが、今日はまったく威厳がない。
 あまりのゲル大佐の死にそうっぷりに、さすがの首領エックスも動揺しているのかもしれない。
「申し訳ございませんしゅっ、ゲホゲホッ、うぇぇぇ〜おぇぇぇぇ〜!」
 通信機にモザイク機能がなかったために、モロ出し映像。
《オェェェ〜ッ》
 首領エックスもつられて吐いたようだ。
 通信がプッツリ切れた。
 ゲ○臭が漂う室内に甘い香りが流れ込んできた。
 これは……ハチミツの香だ。
 その匂いを嗅いだゲル大佐はバケツを手に取った。
「うぇぇぇ〜っ」
 今のゲル大佐に食べ物の香、特に甘い香はNGだった。
「大丈夫ゲロたん……じゃなかったゲロたん?」
 妖精のような羽を持つ少女が立っていた。
 頭から伸びる2本の触覚と見せかけてカチューシャ。トラ柄クルクル模様のブラと、同じ柄のお尻に装着されたポイズンポットと毒針セット。その姿は妖精というより蜂少女だった。
 ゲル大佐は死にそうな顔を蜂少女に向けた。
「ミラクルハニーか……ゲホゲホッ!」
「大丈夫ゲルたん? 喉痛みにはハチミツが1番だよっ!」
「おぇぇぇ〜っ」
 甘ったるいのを想像しただけでバケツ一杯いけた。
 もうゲル大佐にはしゃべる気力も体力も残されていなかった。
 今夜が峠かもしれない。
 こうなったらミラクルハニーがやるしかない!
「アタシ頑張ってくるから早く元気になってねゲロたん!」
 羽音を立ててミラクルハニーが消えたあと――。
「うぇぇぇぇ〜っ」
 いつまでもゲ○の音が鳴り響いていた。

 次回までゲル大佐は生きていられるのか!?
 それともミューと直接対決もしないままに逝っちゃうのか!?
 早く元気になって全国のファンの前に揺れる爆乳嬢王様として帰ってきてください!

 あっ、ミユはすっかり忘却してるけど、ワトソン君とママってどうなったの?