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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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科学少女プリティミュー

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 起爆スイッチやバイト料に関係なく、ミユは絶対に倒す決意をした。
 さっそくプリティミューに変身して下水に降りた。
 かなりデカイ下水に降りたらしく、川のように流れる下水の脇に人の通る道が確保されている。
「あれ、どっちに行けばいんだっけ?」
 はい、おめでとうございます――迷子です。
 下水道で迷子になってしまったミュー。
 しばらく歩いていると、水の流れる以外の物音が聞こえた。
 ミューは急いでそっちに向かった。
 思わずミューは足を止めてしまった。
 そして、見なかったことにして回れ180度。
「ちょっと待ちなさいよぉン!」
 なんか聞き覚えのある声。そこにいたのはサラセニアぁンだった。
 しかも、なんかワラワラいますよ。
 さすがに勝てないのでミューが逃げることにした。その視線の先に現れる黒い影。
「さすがはプリティミューね。貴女もここに本体があると思ってきたのね?」
 魔導少女マジカルメグだった。
 ところで1つツッコミたいところがあるのだが……マジカルメグって?少女?やないやん!
 すでに戦闘モードに入ったマジカルメグ。
 なんかいかにも魔法です、って感じのエネルギー体を飛ばしまくって、マジカルメグが次々とサラセニアぁンを倒していく。
 だが、倒しても倒してもすぐに新しいのが生えてくる。
 で、なんか知らんうちにメグが触手に捕まって宙吊りにされていた。
 ずっとクールだったマジカルメグが崩壊した。
「いやぁ〜っ、早く助けてくださぁ〜い」
 涙をボロボロ流しながらマジカルメグは情けない声を出した。
 ……呆気にとられるミュー。
 触手は貪るようにマジカルメグの身体に巻き付き、バストが締め上げられて強調された。
 バストアップ効果だ!!
 マジカルメグは地面に落ちた自分の杖に手を伸ばして訴えた。
「その杖を私に……」
 ミューは言われた通りに杖を拾って、メグに向かって投げた――次の瞬間、触手がミューの身体を弾き飛ばした。
 ドボーン!
 下水に堕ちたミュー。
 さらに次の瞬間、マジカルメグは呪文を唱えていた。
「フレイムロード!」
 火焔がサラセニぁンたちを焼き払い、炎の道の先をマジカルメグが指差した。
「あれが本体よ、プリティミュー!」
 えっ、いつの間にかクールモード?
 確かにそこにいたサラセニアぁンは周りと違っていた。バーコードハゲなのだ!!
 ミューは下水から這い上がって駆けた。ドロドロの水に濡れた姿が一部のマニアに萌えだ。
 萌えメーター全快!
「マジカルハンマー・フィギュアチェンジ!」
「あぁン♪」
 キモイ声を上げてサラセニアぁンはフィギュアになった。
 すると、周りのサラセニアぁンが次々と枯れてしまったではないか!
 残ったのは腐った果実のような残り臭い。
 マジカルメグはもう完全にクールなお姉さんに戻っていた。
「今日のところは礼を言う……ありがとうプリティミュー」
 そう言ってすぐにマジカルメグは姿を消してしまった。
 残されたミューは数秒間じっとしていて、急にハッとして叫んだ。
「ここどこなのよぉ〜!」
 はい、おめでとうございます――迷子です。

 ――秘密結社ジョーカー帝都支部。
 今日はいつもと様子が違った。
 怪人たちがあまりに不甲斐ないため、ゲル大佐が寝込んでしまったらしい。
 ち○こがあってもなくても、両生類でもダメだった。
 通信装置のあるいつもの部屋では、戦闘員たちが胡坐を掻いて怠けていた。
 そこへ現れた謎の男。
「あの〜、ゲル大佐の髪を散髪に来たのですが……ゲル大佐はどちらに?」
 ボソボソと弱々しい口調。顔も青白く見るからに病弱そうだ。
 しかし、その男は鋭い武器を持っていた。
 なんと両手が巨大な金属ハサミなのだ。
 この男の正体はカマキリ怪人マンティスシザーだった!
 戦闘員がマンティスシザーに挨拶をする。
「キーッ!」
「あの〜、キーッじゃわからないので日本語でお願いできないでしょうか?」
「キーッ!」
「ごめんなさい、自分で探します。お手数をお掛けしました」
 心の底から申し訳なさそうに頭を下げ、マンティスシザーは姿を消した。
 それと入れ替わりで部屋に入ってきたゲル大佐。
「おい、マンティスシザーはまだ来ないのか!」
「キーッ!」
「なに、今来ただと? どうして自分の元へ連れて来んのだ!」
 ゲル大佐は巨乳を揺らしながら怒り、戦闘員の股間を蹴り上げた。
「キーッ!」
 悲鳴もやっぱり『キーッ!』だった。

 次回の怪人はさっきの彼なのか!?
 果たして他の怪人が登場しちゃうのかっ!
 結局、魔導少女マジカルメグの正体もわからなかったよ!!

 てゆか、フンドシ仮面(誤字)はあれからどうなったの……?