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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第二回】届け恋の光合成

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体が軽くなっていくのを感じてヒマ子がうっすらと目を開けるとすっかり暗くなった空に星が見えた
「私…」
ゆっくりと頭を右の方に向けると縁側に緊那羅の姿があった
「きん…なら様…」
その声に気づいた緊那羅は小走りで近づいてきてしゃがむとヒマ子の顔を覗き込んだ
「大丈夫だっちゃ?」
額(にあたる部分)に手を当てて心配そうに聞いてきた
「私…どうしたのでしょう…」
何も覚えていないらしいうつろな眼で空を見るヒマ子に緊那羅が日焼け止めのせいで光合成ができなかったということを説明した
「…そうでしたの…私ったら…申し訳ありません…」
ヒマ子は目を閉て緊那羅に謝った
「ヒマ子さんは本当に京助が好きなんだっちゃね」
「俺の何処がいいんだかな」
振り返ると縁側には柱に背中を預けて京助が座っていた
「京様…」
ヒマ子が名前を口にすると京助が庭に下りてきた
「私向こういってるっちゃ」
緊那羅は立ち上がり京助とバトンタッチというように手を合わせると家の中に入って行った
しばらく沈黙が続いた後京助が口を開いた
「…もう大丈夫なのか?」
「はい…ご迷惑をお掛けいたしました…」
申し訳なさそうに謝るヒマ子に京助は続きの言葉を詰まらせまたしばらくの沈黙
「あの…さ俺の何処が良くて好きなわけ?」
ラチがあかないと判断した京助はいきなり核心…一番聞きたかったことを聞いてみた
「…初めてだったのですわ…」
頬をほんのり赤くしてヒマ子が京助をチラリと見た
「何が?」
その仕草に多少悪寒を感じつつ京助が聞き返す
「…接吻…ですわ」