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CROSS 第2話 『9番目の異次元ステーションでの災難』

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 残さずたいらげたころ、通路の向こうからレーザーライフルを持
ったステーションの保安要員がおぞましい形相でつっこんできた。
そして、10メートルぐらい離れた場所からいっせいに、ステーシ
ョンの人間をたいらげた怪物たちに向かってレーザーライフルを撃
ちこんだ。発射されたレーザーは、全弾が怪物たちに命中した。
撃ちこまれた通路にいたすべての怪物は、通路の床にドサリと倒れ
た。それを見た保安要員たちは、顔に安堵の様子を隠せなかった。
保安要員の中にいた主任とおぼしき人物が、どこかと連絡し始め、
ほかの保安要員は、通路で混乱している人たちを落ち着かせていた。

   「キャー!!!」

 人々が安堵し始めていた廊下に甲高い女性の声が響きわたった。
保安要員たちは、女性特有のヒステリーだろうと思ったが、女性が
指差したほうの光景を見て、即座に表情が変わった。
 その光景とは、確かにレーザーを撃ちこまれたはずの怪物たちが
自分で傷を治しており、自分で治し終えて回復して立ち上がった怪
物や倉庫から出てきて加わった新たな怪物たちが、保安要員など人
間たちをにらんでいる光景だった。

 驚いた保安要員たちが再びライフルを構えるよりも前に、異形の
怪物たちは全力で襲いかかった。保安要員たちは、あまりの出来事
に今度は自分たちが混乱しており、ライフルの照準が定まっていな
かった。狙いを外れたレーザーは、通路の壁や天井やらに当たり、
レーザーが当たった部分は、レーザーの熱で溶けた。
 ライフルを乱射する保安要員たちの元に、怪物たちがたどり着い
た。怪物たちは、どれもニタリとしながら、おびえる保安要員たち
をどんどん殺していった。そして、彼らを食すのは後にしたのか、
異形の怪物たちは、再び通路にいた人々を襲い始めた…。ステーシ
ョンには人間だけに限らず、ロボットもいたが、その怪物たちはロ
ボットも見逃さず、人間よりかは上手に抵抗するロボットたちをコ
ードを引きちぎったり、内部の基盤を割ったりして次々スクラップ
にしていった。その通路に限らず、ステーション中が地獄絵図にな
ろうとしていた。