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CROSS 第2話 『9番目の異次元ステーションでの災難』

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 しかし、設置されたカメラから送られてくる映像は、砂嵐だった
り、なにか赤い液体でレンズが覆われていたりする状態のがほとん
どであった。
「全然ダメですね。残念ながら、直接確認しに行ったほうが早いで
 すね」
 カメラの装置を操作していたウィルが、眉間にしわをよせて、な
んとか映し出されている役にたたない映像を眺めていた少佐に言っ
た。

「面倒くさいがしかたがないな。 椿、通路にいる隊員たちに5人
 1組で四方に分かれて、生存者の保護や敵がいないか捜索するよ
 うに言え。2名残して、この部屋の前で警備をさせろ」
「はい」
椿は、山口少佐がまあまあちゃんと仕事してくれている様子に、ほ
んの少し安心したようだ。
「佐世保は、この部屋にあるコンピューターを使って、何か手がか
 りになるようなものが無いか調べろ」
「了解!」

 すぐに佐世保は部屋にあったコンピューターを起動させ、椿は
通路にいる隊員たちに少佐の命令を伝えに行った。
 だが、椿が通信室から隊員たちがいる通路へ通じるドアへ行こう
と、大きなロッカーの前を横切ろうとしたとき、いきなりロッカー
が「バン!」と開き、ロッカーの中から「何か」が現れた!

「 キャ〜〜〜!!! 」

 椿が大きな悲鳴をあげた。室内にいた少佐たちは、すぐに拳銃を
構え、ロッカーから出てきた「何か」に銃口を向けた。悲鳴に気づ
いた何人かの隊員も通信室内に入ってきて、彼らもその「何か」に
銃口を向けた。