eternity with・・・Bside・・・1
「きのうはありがとうね」
珍しく朝から登校していた彼女に話しかけられた。
「カラオケ行ったの?」
「いや・・・。また今度になった」
「ごめんね・・・」
申し訳なさそうな顔をする彼女。
(けどオレはカラオケより君といた時間の方が・・・)
そんな言葉も告げられず、苦笑いで誤魔化すしかなかった。
「何コソコソやってんだよ!」
「いてぇ!」
後ろから首を締め付けたのは健二だった。
「おはよ。きのうはゴメンね、行けなかったんでしょ?」
「あ・・・あぁ。まぁいいさ」
彼女との二人きりの時間を健二に奪われたが、この空間にちょっと安心もした。彼女と二人きりの会話は言葉が続かない。どうしても心が落ち着かない。
作品名:eternity with・・・Bside・・・1 作家名:沖田晴