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eternity with・・・Bside・・・1

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「千夏!帰り遊び行こうよ!」

燐りのクラスの女子が彼女に声をかける。しかし細井に呼び出されている事を告げると女子たちは残念そうに帰っていった。

健二と二人並んで帰っていたが、忘れものに気が付きオレは教室へ戻った。

そっと教室のドアを開けると細井の姿はなく彼女が一人机に向かっていた。

「どしたの?」
「忘れ物・・・ごめん邪魔して」

忘れた教科書をカバンにしまいながら彼女の机を見る。2限の時にやったプリントらしいが・・・。それは空欄だらけ。

「難しい?」
「うん・・・。科学苦手・・・」

ずらっと並ぶ化学式に苦戦していたらしい。

「・・・ここ違う。この記号2つあるから分かれるんだ」
「あ、そっか・・・」

彼女の細く白い指先に包まれたペンが紙の上を滑る。オレは健二の事も忘れ彼女に付き合っていた。


どのくらい時間が経ったのだろう。ガラリと教室のドアを開ける音がしてオレは時計を見た。

「樋杉・・・。待たせ過ぎ」

案の定健二の姿がそこにはあった。

「あ・・・」

彼女と2人顔を見合わせてしまった。

「ゴメン!」

そして2人同時に発した言葉・・・。

「あたしが引きとめちゃったの。ゴメンね?もう終わったから大丈夫・・・」

呆れ顔の健二とは逆にオレの心は浮かれていた。オレが勝手に残っていたのに・・・。

「・・・千夏の頼みじゃ断れねぇか。樋杉、行こうぜ?」
「あ・・・うん。それじゃまたね」
「うん。ありがと。あたし細井のとこ行くから」

校則違反のバッグとプリントを手にして彼女は教室を出た。