銀髪のアルシェ(外伝)~紅い目の悪魔Ⅱ
「圭一君!ふざけないで、真面目に考えましょうっ!!」
浅野が怒った風を見せて言った。圭一は笑いながら言った。
「ふざけてないですよ。天使と悪魔のショーってのはなかなかいいと思いませんか?」
「うーん…。確かに…。だけど、ザリアベルが承知するかどうか…。」
「そこですよねぇ…」
圭一が机に顎を乗せて、ふっと紙を吹いた。紙は浅野の前にひらりと落ちた。
浅野が「こら!」と言って、紙を吹き返す。
圭一が笑いながら、またその紙を浅野に吹き返した。
「…おもしろいなこれ…」
浅野がそう言うと、その紙を吹いた。
紙が床に落ちた。
「ぶー…浅野さんの負けー!」
圭一がそう笑いながら言い、紙を拾った。
「なんでっ!?なんでよ!そんなルール聞いてないもん!」
「じゃぁもう1回勝負します?」
「よーし!」
浅野が両そでをめくり上げ、圭一が紙を吹くのを待っている。
2人はそのまま、紙吹き遊びで時間を潰した。
…いつもこんな感じで、イリュージョンショーの演目が決まらないのである。
日本公演は本当にできるのか…不安は募るばかりである。
(終)
作品名:銀髪のアルシェ(外伝)~紅い目の悪魔Ⅱ 作家名:ラベンダー