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キミの写真

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 急いで乱暴に封を破る。


 期待は現実となった。中からは、数枚のかわいらしい手紙が入ってあった。間違いない。ひかるの字だ――


 何でここにあるか、なんて考えられなかった。今は目の前にある、愛している女性の書いた手紙を読むのに必死だった。


 『――こんにちわっ、先生。えへへ……びっくりしちゃった?』

「するに決まってんだろ、ひかる――」


 心に浮かんだ愚痴を、苦笑しながら洩らす。

 改めて、続きを読む。


『先生……今までずっと避けてて、本当にごめんね。ホントは僕自身の口で伝えたかったんだけど……先生を目の前にしたら、きっと泣いちゃうし……それに、それにきっと…………』


 ――あれ?ここの部分……なんか湿っぽいな……?


 気付いた。

 否、気が付いてしまった。


 ひかるは……ひかるは、泣きながらこの手紙を書いていたことに。


『先生だって、怒ってるかもしれないから、僕恐くて声、かけられなかったんだ』



作品名:キミの写真 作家名:アテナ