キミの写真
「そんなの……納得できる訳無いじゃない!
だって先生は悩んでる。貴女の事で……苦しんでるのわかるのよ!」
胸が、苦しい。
蟠っていた気持ちが、上之宮の口を通して溢れているようで……耳を塞ぎたくなる。
「……なんで、そんな事言い切れるの?
先生の事、何も、知らないくせに」
「わかるわよ!
私はずっと……目で追ってたの、わからない訳無いじゃない!」
嬉しい、筈なんだ。
こんなに熱くなる程に、俺を見てくれていた奴が居たんだから。
だが、なんでだろうな?
結局、どうしたって俺は……
「……もう、さ。
黙ってくれないかな」
「……何言ってるの?
貴女のせいじゃない……
貴女のせいで、先生は……」
「うるさいッ!」
責められて、また傷付いていく彼女を……
静かに涙を流しているであろう彼女に、
ごめん。と、
頭を撫でて、寄り添ってやりたい。
そう、思ってしまうんだ。
「……玲奈には、何もわかんないよ。 先生の事も、私の事も……
先生だって、私の事全然……! ……っ」
――突然、 乱暴に反対側の扉が開かれた。
あぁやっぱり君は、泣いていたんだな。