キミがいるセカイ 『天使と悪魔』
毎日同じような食事だけど、しょうがないよね!
一人納得しながら、リビングへ食事を運んでいると…。
「痛っ!」
足元を見ると、小さいブロックが転がっている。結構、地味に痛い。
「あ、ごめんごめんー!」
へラッと笑う竜輝。
(イライラッ…)
「ほら、ご飯できたよー!」
そのかけ声とともに、ワッと集まるチビ二人。
「ちえちゃんが先に座るの!」
「竜輝が先なの!」
どうでもいい事で、ケンカが始まる。
注意する気力もなく、しばらく見守ってみる。
「ちえちゃんは、お兄ちゃんの言うこと聞いてよー!」
「やだ!ちえちゃんはリューキのことなんか知らん!」
「『リューキ』じゃなくて『お兄ちゃん』でしょ!」
「やだやだ!」
(イライライラッ…)
時計は19時半。
これからご飯食べさせて、風呂入れて、着替えと歯磨き。
寝かしつけるまでに自分のことを済ませて、布団に入って。
二人が寝たら、持ち帰った仕事と、夕食の片付け。
あ、旦那のご飯の用意も。
作品名:キミがいるセカイ 『天使と悪魔』 作家名:柊 恵二