オーロラのたなびく地で。
─昼過ぎ─
親友のレニィにちょっと相談をもちかけようと思った。
あれから祖母に聞いてみたのだが、オーロラの見える…この写真を撮った場所…は、ここからそう遠くないらしい。
けど、やっぱり一人じゃ心もとない、それに何mも雪が積もっているところらしいし。
「あれ?どうしたの、出るの来週にするって確か?」
レニィは学校時代からの仲良しだ。
成績優秀な彼女は、都会へ出て大きな学校へ行きたいとかで、そんな私と意気投合。
来週には一緒に行こうねって決めたばかりである。
「ちょっと相談なんだけど…」彼女の部屋で大好物の手作りクッキーを頬張りながら、彼女に聞いてみた。
「まさか、街に出るのを延期しろ…とか?」レニィのメガネの奥の瞳が怪訝そうに尋ねる。
「ううん、じゃなくって…」
私はレニィに両手を合わせて頭を下げた。
「お願い!一緒にオーロラ見に付き合って!」
「へ???」
作品名:オーロラのたなびく地で。 作家名:taka-taka