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看護師の不思議な体験談 其の十五

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 夕方、遺体解剖の立会いが無事終了し、新人YさんとNさんが病棟に帰ってきた。
ぐったりした表情のNさんと、それ以上に生気のない新人Yさん。
「お帰り、Yさん、どうだった?」
 私は、声をかけた。
Y「あ、はい…。あの、勉強になりました。」
「そうだね。せっかく立ち会わせて頂いたんだから、亡くなられた患者様とその家族にまずは感謝の気持ちを忘れないでね。」
 Yさんはふらつきながら椅子に座った。
Y「は、はい!今日の出来事は私のこれからの看護に生かします!」
「…で、本音は…?」
Y「えっと、当分、レバ刺しは食べれません…、好きだったのに。」
(ああ、初めて立ち会った時のこと思い出す…。私もこんな感じになったなぁ。)
Y「人間の顔の皮って、あんなにコンパクトになっちゃうんですね。」
「ちょ、言わなくていいから。」
Y「しかも、ちゃんと伸ばして元通りに整復する先生の腕にびっくりです。」
「なんか、意外にYさん、冷静だったんだね。すごいわ。」
 私は、Yさんが予想よりも、淡々としていることに驚いた。