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ミムロ コトナリ
ミムロ コトナリ
novelistID. 12426
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マジェスティック・ガールEp:1 まとめ

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 怒り心頭してドカドカと大股歩きでプ―ルサイドを後にしたカエサルを、一同は引きつった苦笑いで見送った。
「つ…疲れた。なんでカエサル翁まで来んのよ」
 疲労困ぱいめいっぱいに項垂れるツツジ。常識人である彼女は、お偉方の前では偉く緊張してしまうのだ。
 その横で、ミミリは隣にいたヒューケインにコソッと耳打ちしていた。
(凛さんって…おもったんですけど。結構、意地悪ですよね)
(いや、意地悪なのは俺限定だ。アイツはデジタルなまでに公明正大すぎるのさ。融通が利かないとも言うけどな)
(あと、遠まわしにワ―カ―ホリック気味の学園長を気遣っているんですよ)
 二人のヒソヒソ話に、栞も混じって入ってきた。
(ここ最近、ミミリさんの捜索に、会議に、公務と、激務が続いていましたから。かなりお疲れのはずなのに秘書官である私や凛がお休みを進めても、笑って曖昧に返すだけなんですもの。それでも、休暇を取らない学園長を見兼ねたのですね凛は。
ああ言う事を言っておけば、ご隠居にお灸を据えられて、少しはこりて体を労ると踏んだのでしょう。お遍路巡りも、ちょっとした旅ついでの休暇になるはずです。
まぁ、多少”厳しい休暇”になるとは思いますが。ふふふ)
 柔和に微笑む栞だったが、冗談じみた言い回しには多少の”黒さ”が含まれていた。
(ははは…)
「聞こえているぞ、お前ら」
「「「わぁっ!」」」
 先程の会話は、どうも凛の耳に筒抜けだったようだ。
 バレてしまっては誤魔化す必要もない。ミミリは感じたことをそのまま言った。
「えへへ、凛さんってやっぱり優しいですよね」
「ふっ、何のことだ?さっぱり判らないな。私はありのままを伝えただけさ。まぁ、”多少の誇張”はあったがな」
 素知らぬ振りで言う凛だったが、顔にはほのかな笑みが浮かんでいた。