看護師の不思議な体験談 其の九
そんな爆笑したあとの午後。だいたいの処置は済ませ、あとは午後からの検査出しと手術が2件。
(ここまではスムーズ。今日こそ早く帰れるかな…)
なんて考えていた時だった。何やら病棟の廊下が騒がしい。
のぞいてみようと思ったところ、後輩がナースステーションに駆け込んできた。
「わーん、杉川さん!助けて下さーい!」
後輩が大げさな泣き真似をしながら近づいてきた。
「どしたの」
何やらトラブルが起きたのは感じられた。
「もう無理無理、話が通じないんだもん。」
後輩がテンパッている。
(そっちこそ、話が見えないんですけど)
とりあえず、現場に駆けつけた。
作品名:看護師の不思議な体験談 其の九 作家名:柊 恵二