闇を抱える少年
Part3
アルスは歩く、光の無い道を、最愛の人に化け物と呼ばれ、助けたはずの人にも恐れられ、何をしたらいいのかがわからない。
アルス(どうしてなんだ、僕は皆を助けようとした。助けなかったら良かったのか。)
アルスは涙を流す。
???「貴方はどうして泣いてるの?」
アルスは声のした方を見た。
そこには闇の中でも見えるような明るい金髪の背丈がアルスより小さい少女がいた。
アルス「君は?」
???「私?、私はマリ、貴方は?」
アルス「僕はアルス」
マリ「よろしくね、アルス、ところで、貴方はどうして泣いていたの?」
アルスはマリに全てを話した。
マリは真剣に聞いていて、話が終わるとにっこり笑った。
マリ「貴方は力が強すぎたのね。
貴方がどんなにいい人でも人によっては恐怖になる、それに、強すぎる力は時に人を傷付ける。
それが貴方の意志じゃなくてもね。」
マリは言い終わるとアルスを見た。
マリ「でも貴方は間違ったわけではないよ、今回は結果的には皆を助けた。もし人を助け続ければきっと貴方を見てくれる人が現れるから。」
アルスはマリの話をきいて涙を流した。
マリ「今はないてもいいよ。
でも頑張って立ち上がってね。」
マリはそう言い闇に消えて行った。
アルスはマリに言われた事を思い浮かべながら、また闇の道を歩いて行った。だけどそれだけでは終わらなかった。
「キャーーーー!!」
闇の道に悲鳴が上がる。
アルス「今の声はマリ!何かあったのか。」
アルスは声のした方に走り出した。
そこには、黒い何かがマリを刺し殺そうとしていた。
アルス「マリ!!!」
アルスは走り出した。
ギリギリ間に合いアルスは敵を体当たりで吹き飛ばす。
マリ「ありがとう。」
アルス「お礼は後、今は隠れてて。」
マリ「分かった。」
マリは近くの茂みに隠れた。
マリが隠れたと同時に敵が立ち上がった。
アルス(こいつは今までの魔物とは段違いだ。最大の魔法で攻撃しなければ。)
アルスは詠唱を始めた。
敵も何かを唱え始めた。
先に打てた方の勝ちになるだろう。
アルス「聖なる力に反し混沌なる力を我に示せ、くらえ
『ダークナイ..」
敵はアルスが唱え終わる前にうってきた。
アルス「..ト』」
アルスは敵がうった少し後にうった。
アルス(まずい)
アルスは目を閉じた。
でもいつまでたっても攻撃はこない。
アルスはゆっくり目を開けた。
アルス「どうして、どうして
マリが倒れてるの?」
マリは敵の魔法の前に立ちアルスと敵の魔法に当たり倒れていた。
向こうで敵も倒れていた。
マリ「あ、アルス」
アルス「マリ何で、何で出てきたんだ。」
マリ「貴方を護りたかったから。貴方は生きなければならない。
私も貴方がこれから何をするのかを見ていたかったけど、もう無理ね。」
アルス「マリ!これ以上しゃべるな。」
マリ「アルスに頼みがあるの。」
アルト「.....なに?」
マリ「今世界中は恐怖で覆われている。でも貴方ならこの戦争を終わらせる事ができる。
だからお願い、この戦争を終わらせて。
それと、最後に一言貴方は今暗い夜にいる、でも安心して明けない夜は無いのだから、いつかは朝が来るのよ。それだけは覚えておいて。」
アルス「....分かったよマリ。」
マリ「ありがとう。」
そう言いマリは死んだ....
アルス「マリ、約束は守るよ。」
そしてこの戦争は一人の少年が終わらせた。
そして少年は人々の前から消えた。