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続・聖なる日

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「夏美って…… 橋本夏美ちゃん?」

 橋本夏美ちゃんも中学時代同じクラスだったことがある。陸上部所属の元気で明るい女の子だった。

「そうそうッ、夏美って中学の時から篠原のこと好きだったんだって。でも、あの頃のアイツは慶ちゃんラブだったから言えなかったんだよねえ」
「……私は関係無いでしょ」
「ナニ言ってんのよぉ! 篠原が慶ちゃんにフラれたことはクラスのみんなが知ってたってッ」
「……」
「そん時に夏美が告れば良かったんだけど、あの子も結構シャイなトコあるから」
「……ふうん」

 その後の話はあまり憶えていない。記憶に残ったのは、来週のバレンタインデーに橋本夏美が篠原圭介に告白するという事実だけ。

 またバレンタインデーだ。私はこの聖なる日に呪われているのだろうか。こんな日が無ければ、とっくの昔に夏美ちゃんは彼に告白して結果も出ていて、これほどまでに私がイライラすることもきっと無かったのだ。

作品名:続・聖なる日 作家名:大橋零人