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どんなに力を入れても、扉を閉めることができない。
彼女の片足に扉が食い込む。
―中に入れてはいけない…！
夢中で扉を閉めようと取っ手を引く。
理由は分からないが、とにかく背中が寒い。

ギギ、ギチ、ギチ…

チェーンがゆっくりとつぶされていく。
―この人のどこにこんな力があるんだ

ギリギリ、ギチギチ…

―まずい、まずい、このままでは…
ノブを引き寄せたまま、息を吸い込み、腹に力を入れた。


「逃げろ！瑞樹！！」