始まりの朝
とうとう言ってしまった。
もう、“兄弟”には戻れない。
「・・・ごめん。こんなの、気持ち悪いよね…
でも、もう“兄”には戻れないよ。
恵助に、ちゃんと、“俺”を見てほしいんだ…。
嫌悪してもいい。殴りたかったら殴ってもいいよ。
それだけのことを俺はしたんだから…」
「そんなことないッ!オレは、もう随分前から幸助が“特別”だった。
自分の気持ちに気付いたときから、幸助のことを
“ただの兄弟”だと思ったことはないよ」
…嬉しい。
幸助も同じ気持ちだったなんて。
「オレも、…オレも幸助のことが好きだよ」
…これは、夢?
「う、そ。…嘘だ。恵助は、親愛の情を恋愛感情と間違えてるだけだよ」
そうだ。
こんなにうまくいく訳ない。
「嘘なんかじゃない。オレも幸助を恋愛対象として見てるよ」
その証拠に、ほら。
と、そっと手を取られたと思ったら、恵助の大切なところに持っていかれた
「!!」
そこはもう、熱く滾っていた。
「な?オレは幸助に触れられるだけでこうなるんだよ。
普通の兄弟ならこんなことにはならない」
突然のことに俺は真っ赤になってしまったけど、触れたところから、俺が好きだという気持ちが流れ込んできた気がした。
「本当に? ……嬉しい。…恵助、好きだよ」
「あぁ、…オレも」
愛してるよ。