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むべやまかぜを 風雲エターナルラブ編2

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 ――卑怯な野郎、間ショウザブロー! キャラ引き写しのパクリヤロー! 
 
 「何これ?」
 小娘は引いている。
 「うん……定期的にあげられているんだけれど、この間っていう人、どうも、16CCのチーフグラフィックみたいなのね……」
 「そうなん?」
 「過去にキャラをパクったとかで……そのことを定期的に誰かが書き込んでいるみたいなの……」
 大井弘子は言った。
 「ふーん……」
 自分の子供にも見せたい作品。
 そういう気概を16CCのスタッフはやはり持っていないのか。
 
 ――卑怯な野郎、間ショウザブロー! キャラ引き写しのパクリヤロー! 
 ――卑怯な野郎、間ショウザブロー! キャラ引き写しのパクリヤロー! 
 ――卑怯な野郎、間ショウザブロー! キャラ引き写しのパクリヤロー! 
 ――卑怯な野郎、間ショウザブロー! キャラ引き写しのパクリヤロー! 
 ――卑怯な野郎、間ショウザブロー! キャラ引き写しのパクリヤロー! 
 
 「しつけーな。書き込んでる奴……」
 丸山花世は辟易している。
 「まあ……能力のねー奴そんなにいじめたってしょうがねえじゃんか……。粘着が過ぎるファンっていうのも考えもんだよね」
 物書きヤクザは億劫そうに言い、そこで大井弘子は声を低くして言った。
 「本当にそう思う? 花世」
 「本当にって?」
 「これ……ファンの人が書き込んだものだと思う?」
 「……」
 「これは……多分、恨みをもって書いている。だから、ただのファンじゃない」
 「……えーと」
 丸山花世は口をへの字にして画面を眺める。そうすることで、何かが分かるということもないのだが。
 「多分、これは間という人と実際に一緒に仕事をしたことがある人の書き込み。恨みを相当に買ってるのでしょう。間という人は。だから書き込みに怒りがこもっている。これは憎しみが骨髄にまで達している、そういう人の叫び」
 小娘は沈黙する。
 「仕事でトラブルを起こしやすい人。人の憎しみを買いやすい人物。人間的に相当問題のある人なのでしょう」
 「そんな奴と仕事しなきゃいけねーのかよ」
 丸山花世は疲れたように言った。
 波乱はこのときすでに必至の情勢。
 「そうね……だから、相当に気をつけないと……」