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サイコシリアル【5】

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九紫戌亥は、きっかけは自らの怒りで行動をとった形になったのだけれど、全体的には全て妹逹の為に動いていたのだ。
妹逹を殺したことにすれば、妹逹は組織、政府の目から逃れることが出来るし、全ての悪行は九紫戌亥の仕業だということになる。
全ての罪を背負い、一族殺しという悪を背負う。
そうまでしても、九紫戌亥は愛する妹逹を殺し屋というくくりから逃してやりたかったのだ。
でも、だからと言って人殺しが許されることなんてない。人を殺す、という行為はそれまでに愚行だ。僕は人殺しを軽蔑する。
九紫戌亥が言っていた『戯贈の為なら人を殺すだろ? 世界を壊すだろ?』という言葉。
僕は、この質問に正論染みたことを言った気がするけど、本当のところは違うと思う。
違うというよりも、分からない。断言が出来ない。
その場になったら感情的に殺すかもしれないし、冷静に違う手段を見つけるかもしれない。
だから、分からない。
ともかくとして、戯贈の話をまとめあげるとこんなところだろう。
これが今回の事件の全貌。
余談だが、九紫は一族再建に奮闘中らしい。
やはり不条理な一族であろうと家族には変わりないということだろう。一族最高の暗器遣いである九紫には、人望があるだろうし、差ほど問題はないだろう。
何様だって話だけれど。
作品名:サイコシリアル【5】 作家名:たし