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サンダルをつっかけて外に出て、空気の冷たさに、少し驚いた。

海の上を吹く風が波の音と一緒に一本の道路を越えて僕に届く。額の前髪をいたずらに弄んで、薄暗い朝の町を吹き過ぎていく。

道路の向こうに君の背中を見つける。Tシャツにハーフパンツ。眠っていたときと変わらない格好だ。僕もだけど。

ときおり大型の長距離トラックが冷たい静けさを壊して行く以外は何も通らない道路。わざわざ横断歩道を渡る必要もない。

きっと君もそうしたように、僕は真っ直ぐ海に向かった。