『コードブレイン』
「シュ!シュシュシュシュッ!」今度は、俺めがけて物凄い数のナイフが飛んでくる。 「うぁぁぁ~っ!!」(死んだ…)心の中でそう呟く、「ヴウォーン」何かが開く音と共に、鉄が弾かれる鈍い音が聞こえた。恐る恐る目を開けてみると、視界が青白い光に包まれた。 「なんだ!?」光が消えて行き。目を凝らす。 「発動…だ」シャロが呟くように言う。その左目は、碧空色に輝いていた。 「やはり、コードマスターだったか、しかし何だ?そのコードは、初めて見る。実に美しい…。」 「お褒めいただき、どうもありがとうございますー、だけどコレは、あげられないなー、僕に勝てたら、考えてあげてもいいけど。」こんな時にこの人はふざけているのか?この人のテンションはこの状況に合っていない。 「勝つ?違うなぁ~死ぬんだよ!!!!」大きな怒声と共に、世界が、歪む。「おぉ、そろそろ、目覚めの時間かなぁ?」 「ドドドドッ…」地響きとと共に俺は、闇に吸い込まれた。 気がつくと、俺は、公園のベンチの上にいた。「…やはり、夢っ」言いかけた瞬間視界に大きな影が入ってきた。次の瞬間「うあぁぁぁ~!」俺の体は、空高く吹き飛ばされた。「どんっ!イタっ」3mぐらい飛ばされて、起き上がると落胆した。「夢じゃない…なんで」そう、視界には、シャロさんと謎の影がいた。 「竜くん、すべてを知りたいのならば、私の言うことを良く聞くんだ。良いかい?」すぐ横にいたシャルさんが問いかけてくる。 「あ、あぁ…。」もう、何がなんだか分からなくなっていたのだろう、俺は、なにも考えずに頷いた。 「アッハハハハハハハハハ!力…力がない者が生きがるなよ!!」言いながら影は、手を顔の前にかざす。その瞬間、黒い粒みたいなものがあらわれ、その手には、力強い装飾の入った長剣が握られていた。
「ブォーン!!」風を切る音と共にシャロさんを切り裂く…事ができない、ナイフの時と同じで長剣は、シャロさんの目の前で止められる。 「ガッガッ!ガーンッ」そして、長剣ごと影を吹き飛ばす。 「今なら間に合う。君が奪っていたコードを、持ち主に返すんだ。そうすれば…」シャロさんが言葉を言いかけた瞬間。「ホォーン!!シャキンッシャキッンシャキンッ!」空から大量の氷がシャロさん目掛けて降ってきた。 「美しい…そのコードが欲しい、欲しい!!」叫んだ瞬間、彼の体から影が消えていく。 「人間!?」つい声が出てしまった。 「今更かい?あいつは『コードコレクター』力があるのにそれに気がついていない者からその力を奪う。悪い人だよ?」シャロさんが俺の方を向いて鼻で笑う。そして再び敵に向き直り言う。 「それが君の答えか、でわ私は、君のコードを壊さなくてはならない。」もちろん陽気に、余裕ありげに言う。「欲しい、欲しい、欲しい、欲しい。」コードコレクターの目は、タダただ欲望を満たそうとする目、完璧にイカレテイタ。 「さて、終わりをはじめようか。」シャロが言葉を言い終えた瞬間、シャロの目の前に、碧空に輝く円盤状の時計のようなものが、現れる。「ハァッ!!!」シャロは、それを手で弾く。すると、その円盤は、小さな欠片となりコードコレクター目掛けて弾け飛んでいく。 「アッハハハハハハハ!、ガチンっ!ブォーン!」コードコレクターは、笑いながら、地面に手を置く。すると
地面が盛り上がり。大きな土の塊が出てきて、コードコレクターの盾となる。 「アッハハハハッ…ゴワッ!?こ、これは、」突然コードコレクターが笑うのをやめて、シャロの方を見て険しい顔をする。
「いったろ、終わりをはじめるって。」シャロが言うと、盾をしていた土の塊が崩れていく。崩れると共にコードコレクターも倒れこむ。 「貴様っ、これは、この力はなんだ!!なぜ、体が動かない!!?」そう言いながら、足を指差す。良く見ると、足が、いや、正確には、足の関節部分が、まるで時が止まったように、固まっていた。 「そりゃー、これが私の力だからに決まってるでしょ~」シャロが、当たり前のように言う。そして、一歩づつ身動きのできないコードコレクターに近づいていき、目の前に来たところで手を相手の顔の前にかざす。 「さぁー、処分の時間だ。」今度は、とても冷たい声で言う。そして次の瞬間。「ボォーォーンッ」何かが、高速で回転する音と共に、コードコレクターがうめき声を上げる「ウァァァァァァァァ!!!やめっおぉぉぉぉっ、あぁあ…」そのまま、コードコレクターの体が弾け飛ぶ。