小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ばーさーかー・ぷりんせす! 第2話

INDEX|5ページ/7ページ|

次のページ前のページ
 

5.
 
「姫さま〜、いました〜。ベッキーちゃんです〜」
マリアとルーシーがまだあどけない少女を連れてきた。
 そして。
「いやあ、残念だなあ。僕もゴブリン退治のお手伝い、したかったのに」
姫の姿を見せまいと抵抗したラッキーを振り切り、セフィロスも現れた。
「! セ、フィロス…様…」
「あ、ありがとうお姉ちゃん。助かり、ま…」
魔道士と少女、二人が並ぶ。礼は述べながらも、その対応は違った。もじもじと
し、奇異の目でフロリーナを眺めているベッキー。

「お、お願い、見ないで…」
フロリーナは真っ赤になって後ろを向き、震えていた。
セフィロスが諌める。
「こら、そんなに不躾にレディを眺めるものじゃない」
「だって、お姉ちゃんのかっこ、へんなんだもん」
「そりゃあ、『怖い鎧』を着てるからだよ。何が変なものか、悪い子だ!」

フロリーナの顔が強ばる。
「こわい、よろい…? 鎧が、見える…?」
セフィロスが少女を殴りつけようとした、その時。

ドガス!

「へげべし!」
魔道士は大斧の柄で殴られ、奇声を上げながら軽く5メートルほど吹ッとんだ。
「あ〜、やっちゃった」
マリアとルーシーがやれやれ、といった顔をする。
「なにするんだ、姫!」
遅れて現れたラッキーが驚いて叫ぶ。いくら酷い扱いを受けても、彼は町の保護者
であり、英雄である。だが、姫は。
「やはり…。私の本当の姿が見えないそこの下種が、何をしていたかくらい見当が
つきましてよ。わたくしの下僕や、ましてや弱きものに手をかけるなど、もっての
ほかですわ!」
冷たく言い放った。

 ―伝説の魔鎧は心の清き者には見えない呪いがかけられている。そのため清らかな
 心、純粋な瞳の前ではフロリーナは「裸の王女」となってしまうのだ―

「ぐ…僕の、顔を」
よろよろとセフィロスは顔を押さえ立ち上がる。勢いで破れた上着から細い腕が見
えている。そこには…黒い牙のタトゥーが彫られていた。
マリアが気づく。
「これ、この前のオークと一緒にいた魔法使いも同じのが描いてあったよ! この
人、悪い魔法使いの仲間だ!」