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サイコシリアル [2]

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放課後。
内容の濃い授業の半分を聞き流し、半分を睡眠に費やした僕は帰路へと着いていた。
一緒に帰る友達なんかいなく、一人で夕暮れ時を楽しんでいた。
僕は常に戯贈と下校する、という習慣はないので時々こうして一人下校を楽しんでいるのだ。
「あー、夕日が眩しいぜ」
なんて一人言を言ってみたりもする。太陽が眩しいって言うのよりも、夕日が眩しいって言う方が中二病臭い。
そんなことを考えたり、口に出したりしながら一人下校するのが楽しかったりもする。
ぶっちゃけ気持ち悪いと思うけど。
後、五分も歩けば我が家に辿り着くという所で背後から声をかけられた。
「涙雫先輩ですよね?」
と。
勿論、僕は反射的に振り向いた。
「涙雫先輩ですよね? 私はそう判断します」
もう一度言われた。
「え、あ、うん」
そこにいた少女は朧気高校の女子用制服に身を包んでした。
ふわっとしたボブ調の髪型と、愛敬のある瞳が特徴的だ。
「初めまして、涙雫先輩。私は朧気高校の一年生、九紫枝苑と書いて、ここのししえん、という女の子です。それなりに自称美少女な私です」
少女━━九紫枝苑は言った。
自己紹介が少し特徴的な女の子でもあった。
「自負というよりも、最早、通称かもしれませんが。それもしょうがない話でしょう」
いや、かなり特殊的な自己紹介だ。
「涙雫先輩、殺し屋に足を踏み入れたそうですね」
「・・・・・・え?」
何でそれを?
ちょっと切り出し方が唐突すぎて付いていけない、というか焦る。
作品名:サイコシリアル [2] 作家名:たし