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陰陽戦記TAKERU 後編

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 ざっと200メートルは降りただろう、
 俺は桐生さんの手をつかむと朱雀の力を発動させて落下速度を落として着陸した。
 頭上を見上げると左右に分かれた天上が塞がれて眩しい空が見えなくなった。
「ここが……」
 手に乗せた麒麟の宝玉が光り輝き灯り代わりになってくれた。
 するとオレ達の前と後ろに道が続いていた。
 桐生さんは岩壁に手を当てて調べた。
「明らかに自然にできた物じゃないな」
 やっぱり四凶の仕業か、
「麒麟、どっちに四凶がいるか分かるか?」
『真っ直ぐだ。この陰の気は…… 遊園地で戦った奴だ』
 渾沌か、よりにもよって一番厄介な……
 俺達は魔獣の気配がする方へ歩いて行った。
「その渾沌って奴は攻撃が効かなかったって奴か?」
「ええ、一瞬だけ効いたんですけどね、とにかく訳が分からない奴なんですよ」
「……訳が分からない? 一瞬だけ攻撃が効く……」
 桐生さんは考え込んでしまった。
『気配が強くなって来ました。魔獣が近くにいます』
『武、ここから先は俺の力を使わずに青龍の力を使った方が良い』
「そうだな」
 青龍の感覚の強化で暗闇でも見る事もできるし聞く事もできる、
 何でそれを使わなかったかと言うと下手にオレの法力を消費したくなかったからだ。
 何があるか分からない以上力の無駄遣いは辞めた方がいい、
 麒麟の力を消すと当りは暗闇に包まれる、しかし今の俺と桐生さんにとっては昼間の外と同じように見える、