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陰陽戦記TAKERU 後編

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 とにかく今回の事で話しあった事で分かった事は四凶は間違っても無敵じゃない、
 俺達の力で勝てる事が分かった。
「でも問題はどうやって聖獣の力を引き出すかだ」
「それよりもさ、あいつら何者なのかな?」
 加奈葉が言って来た。
「はぁ? 大した問題じゃないだろ?」
「いや、でも何者か調べれば対処のしがいがもある。」
 前に学から聞いたが四凶は中国に伝わる4体の邪神だって事だけだ。
「そう言えば…… 前に饕餮が言ってましたよね、『我等は暗黒より生まれた』って……」
 俺達の中で『暗黒』と言う二文字で該当するのは一つ、
「暗黒天帝……」
「まさか奴が産んだ鬼だって言うのか?」
「それは無いだろう、奴が倒れた今鬼は完全に滅んだ。話を聞く限りじゃ奴等も自力で鬼を作れるらしいし…… はっきりとは言えんが別物だ」
「もしかして中国から来たんじゃない? 白虎達みたいに」
 それはありうる、
 平安時代だって中国との交流はあったはずだ。
「何の為に?」
「そりゃお前、世界征服とか?」
「じゃあ何で日本を選ぶのよ? 一々海を越える必要ある?」
「そんなの知るか!」
 そう言った質問は奴等に聞け、
 簡単に教えてもらえるとは思えないけど……
「……そうかな?」
 学が呟いた。
「奴は破壊その物を望んでるみたいだった。まるで僕と同じく人間に復讐するみたいな……」
 言われてみると人間臭いところもあるな、
 そう考えると四凶もそんな感じを漂わせる所はたくさんあった。
「ふぅ、とにかくこんな感じか……」
「四凶はあと2匹、このまま何も起こらなければよいのですが……」
「そう言う訳にもいかないだろ、奴らが今度は何を仕掛けてくるか……」
 饕餮はともかく渾沌はどんな手で来るのかさっぱり分からなかった。

 それから数日後、大晦日も近くなったある日の事だった。
「うおっ?」
 突然地面が揺れた。
 最近この町で地震が起こっていた。
 震度2程度だが最初は2~3回程度だったが7~8回に増えて行った。
 俺と拓朗と桐生さんは手分けして町を見回っていた。
 美和さんと香穂ちゃんは忙しいらしく神社から抜け出す事ができなかった。
 まぁ時期が時期だしな……
「今の結構でかかったな……」
『やっぱりおかしいな、このところ地震が多すぎる』
「お前またそれかよ」
 最初はこの連続地震は四凶の仕業じゃないかと思った。
 だが聖獣は誰しも四凶の気配が感じないと言う、
「ただの地震だろ、それ以外考えられない……」
 俺がそう思っていると携帯電話に連絡が入った。
 勇士ヴィクトカイザーの着メロは桐生さんからだった。
『武君? 悪いが今すぐ戻ってくれないか?』
「何かあったんスか?」
『今拓朗君と一緒にいるんだけど、玄武が何かに気付いたらしいんだ』
「何か?」
『話は後だ。とりあえず合流してくれ』
「分かりました」
 俺は通話を切るとチャリを飛ばした。