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陰陽戦記TAKERU 後編

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 一方、玄武が実体化して拓朗の元にやってくると傷ついた契約者を回復していた。
『全く、無茶をしおって…… 下手をすれば死ぬところだったぞ!』
 玄武の激が飛ぶ、怒っている訳では無いが褒められた行動では無いので一言言わずに居られなかった。
「ごめん、でも……」
 拓朗は申し訳無さそうな顔をすると傍らの犬を見る、
 ほおって置く事などできなかった。
 どんな理由があろうが鬼と化し四凶と供に町を破壊する事など許されない…… しかし拓朗はこの犬を救いたかった。
 それは獣医を目指すものとしてではなく、同じ命のある者としてだった。
 玄武は拓朗の気持ちを察したのかため息を零すとそれ以上言うのを止めた。
『……まぁいい、だが自分だって人間だ。自分の命一つ守れない奴が誰かを守る資格が無い事を覚えてろ!』
「……分かった」
 完全に完治した拓朗は玄武を手に取ると立ち上がる、
「なぁ玄武」
『何だ?』
「僕達も『あれ』ができるかな?」
『……さぁな、やってみるか?』
「うん、実は凄く憧れてた」
 拓朗微笑すると宝玉に戻った玄武を握り締めた。