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陰陽戦記TAKERU 後編

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 その夜の事だった。
「グルルル……」
「キャンッ! キャンッ!」
 明りが消えた佐伯動物病院の病室の動物達が怯えて騒いでいた。
 そして1匹の犬の前にその元凶が現れた。
 それは檮杌だった。
 檮杌は犬の陰の気により呼ばれたのだった。
『なるほどな、お前のそのどす黒い憎悪、ニンゲンの物とは比べ物にならない!』
「ガウッ! ガウッ!」
 檮杌が近づくと犬は咆えあがる、
『ハハハッ! 威勢が良いな、気に入ったぜ!』
 檮杌は黒いオーラとなって犬を包み込んだ。
「ギャウウッ!」
 犬は必死に檮杌を払おうとするが実体の無い檮杌を防ぐ事はできなかった。
「グルルル……」
 檮杌と一体化した犬の目が禍々しい光を放った。