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陰陽戦記TAKERU 後編

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 さっきの一撃で勝負が付いたのが俺達には分かってた。
 しかしどっちが勝ったかまでは分からなかった。
「くっ……」
 沈黙が数秒続くと先に膝を着いたのは香穂ちゃんだった。
「香穂様っ!」
「くそっ!」
 駄目だったか…… と思った矢先、
『グッ…… ガアアッ!』
 窮奇の方は顔を歪めて苦しみ出した。
 見ると左肩から右の脇腹までがバッサリと切り裂かれていた。
『……バ、馬鹿な、この私が…… 聖獣とガギごときにぃ……』
 すると窮奇からどす黒いオーラが煙のように噴出すと香穂ちゃんの顔が歪んで行き、目が血で染めたように真っ赤に染まると口が裂けて髪の毛が逆立ち肌から白い体毛が生え出して虎面に戻ると体の亀裂から白い光が溢れ出した。
『グアアアアァ―――ッ!』
 窮奇は仰向けに倒れると轟音を立てて大爆発、この瞬間完全に決着がついた。
「はぁはぁ……」
 香穂ちゃんも変身が解けて足元に白虎が現れた。
 俺達は香穂ちゃんに近づく、
「無事か香穂ちゃん? 何処か怪我は?」
 見た限り怪我は無いみたいだけど万が一って事もある、
「お兄ちゃんっ!」 
「うおっ?」
 すると何だ?
 香穂ちゃんは俺に抱きついてきた。
「私、もう遠慮しないから!」
「えっ? 何言ってんだ?」
 俺は美和さんも拓朗を見るが2人供首を傾げるか両手を上げた。
 2人も分からないらしいが…… まぁ元気みたいだし大丈夫か、