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陰陽戦記TAKERU 後編

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第六話 対決・香穂対香穂

 
 饕餮との戦いの翌日、オレと美和さんは昨日の事を再現しようとしていた。
「行くよ、美和さん」
「はい」
 俺は麒麟の鎧を装着して光の刃の鬼斬り丸を握り締め、美和さんは朱雀の弓を具現化させるとお互いの武器を交差させると俺達は持てる全ての法力を放出した。
「うおおおっ!」
「はあああっ!」
 鬼斬り丸と朱雀の弓の光が強くなり辺りが眩しく輝く、上手く行きそうだった。
「………」
 だけど何も起こらなかった。
 さすがに十二月ともなると冷えるなぁ、オレ達の間に冷たい風が吹き抜けた。
「な、何も起きませんね……」
「ああ……」
 ウチの敷地とは言え真昼間から庭で大声を出した事に段々恥ずかしくなってきた。
「おかしいな……」
 俺は鬼斬り丸を見る、
「やっぱり条件があるんでしょうか?」
「うん、俺もそう思う。」
 その条件ってのが分からない、一体何々だ?
 まずは場所って事は除外した方が良い、もしそうだと美和さんは高い所でしか変身できない事になる。大体パターンだと2人の恋愛値が最高潮に達した時なんだが……
「な~に如何わしい事考えてんのよ?」
「うおっ? 加奈葉っ?」
 いつの間にか後ろにケーキの箱を持った加奈葉が立っていた。
 さらに後ろには学がいて苦笑している。
「って言うかお前等どっから湧いて出た?」
「何よ、人をボウフラみたいに…… 呼び鈴鳴らしても出ないし、そうしたら庭から2人の叫び声が聞えたもんだから、」
「「あっ……」」
 俺達は互いの顔を見合わせた。 
「でも何してたんだ?」
 学が尋ねてくる、