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陰陽戦記TAKERU 後編

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 武の予想は的中していた。
 強盗殺人犯の脱走は四凶の檮杌が絡んでいたのだった。
 饕餮の言うとおり東に進むとそこでは強力な陰の気を乗せた護送車を発見した。
 そして檮杌は護送車を襲い陰の気の主に鬼を憑依、さらに自分も武器化して合体したのだった。
『グオオオッ!』
 暴れていたのは巨大な鎧騎士みたいな鬼だった。
 頭部と両肩には半月型の刃、右手には両刃のポールアクスと化した檮杌が握られている。
『こいつはいい、イライラがすっかり吹っ飛んだぜ。』
 檮杌は上機嫌だった。
 強盗殺人犯は自分を捕まえた警察を憎んでいた。
 その憎しみが檮杌の力により増幅されたのだった。

 鬼は檮杌の斧でパトカーや白バイを薙ぎ払うとひっくり返ってフロントガラスが砕け散り、車体がひしゃげて紅蓮の炎に包まれ黒い煙が舞い上がった。
 警官達も突然現れた敵に銃で応戦するが鬼の固い体にはビクともしなかった。
『オオオオッ!』
 鬼が檮杌の斧を振り上げて地面に叩きつける、
 すると大地に亀裂が走って爆ぜると警官達は吹き飛ばされて地面に叩きつけられた。
「うわっ!」
「ぐああっ!」
 警官達はそのまま動かなくなった。
 鬼は止めを刺そうと檮杌の斧を振り上げる、
 しかしその時背後から一筋の光の矢が鬼に向かって飛んできた。
『ガアアッ!』
 鬼は檮杌の斧で光の矢を弾き飛ばす。
 そして鬼の目に2人の男女が映った。