小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

陰陽戦記TAKERU 後編

INDEX|22ページ/115ページ|

次のページ前のページ
 

 翌日、俺は欠伸をしながら一階に向かった。
 今朝はやけに騒がしかった。
 パトカーのサイレンが鳴り響くので目覚ましより早く目が覚めちまった。
 すると朝食の仕度をしていた美和さんが俺に言った。
「武様、今日は学校はお休みだそうです」
「えっ?」
 俺は耳を疑った。
 俺が起きる前に学校から連絡が来たらしい、今日はエイプリルフールじゃないし、それ以前に美和さんが嘘を言うはずが無い。
 すると麒麟が言って来た。
『これだ武』
 テレビを見るとそこにはこんなニュースが流れていた。
「強盗殺人犯脱走?」
 昨夜凶悪犯を乗せた護送車が何者かに襲われて凶悪犯が町に逃げ込んだらしい、それでこの騒ぎか、
「マジかよ?」
 こうなると魔獣よりも人間の方がおっかねぇ、本当に怖いのは人間の欲望だからな。

 俺は開いた時間を使って勉強を続けた。
 しかし麒麟はお構い無しに俺の後ろで漫画見て笑っていた。
『アハハハっ!』
「やかましい! 邪魔すんなら下行ってガソダムでも見て来いっ!」
『今美和達が見てるんだよ!』
 美和さんもバイト先から連絡が来てしばらく休んで良いと言われた。
 それは構わないとしてもこいつらが羨ましいぜ、聖獣には学校も試験も何にも無いんだからよ……
 何て事を思っていると突然外から爆発音が聞えた。
「何だ?」
 表を見ると遠くの方から黒い煙が上がっていた。
 途端身を刺すような気配を感じた。
「今のは……」
「武様っ!」
 そこへ美和さんがドアをノックして来た。
「美和さん、今のは?」
「魔獣です、四凶現れました」
『この方向、警察署の方よ』
「警察?」
 逃走した殺人強盗犯、四凶が警察署を襲撃、どうも偶然と思えなかった。
「行こう」
「ええ」
 俺達は聖獣の力を発動させ星明警察署へと向かった。